2025年後期のNHK朝ドラ『ばけばけ』が放送を開始し、物語序盤の舞台となる明治時代の松江市にも注目が集まっています。
劇中では主人公・松野トキ(髙石あかり)が家族とともに「天国町」という場所に暮らしていますが、この「天国町」は果たして実在する地名なのでしょうか。
本記事では、
『ばけばけ』の【松江・天国町】は実在する?モデルと現在のどこかを調査
と題し、物語の背景にある地理的設定について、詳しく調査しました。
その結果を、分かりやすくお伝えします。
「天国町」は架空の地名だが現実の場所がモデル
結論から申し上げると、『ばけばけ』に登場する「天国町」は架空の地名です。
しかし、完全な創作ではなく、実在する松江市内の特定の場所をモデルとして設定されています。
小泉八雲研究者によると、劇中の天国町のモデルは現在の松江市和多見町と推定されています。
「大橋川の南側に転居した松野家。天国町のモデルは、大橋川に面し、松江城が北西に見えることから、現在の和多見町と思われる」と解説されています。
なぜ実在地名を使わず「天国町」という土地の名前にしたのか
まず、ドラマ制作において架空地名が使用される理由はいくつかあります。
主に以下の要因が考えられます
フィクション要素の自由度確保
実在地名を使用すると、その土地の歴史的事実や現在の住民への配慮が必要になります。
架空地名を使用することで、物語に必要な設定やエピソードを自由に創作できるのです。
歴史的背景との整合性
明治時代の松江市と現在の地名や区画は大きく異なります。
当時の雰囲気を再現しつつ、視聴者にとって分かりやすい物語を作るため、フィクションとして「天国町」が設定されました。
レフカダ・ヘブンの「ヘブン」と「天国」をかけている
『ばけばけ』において、ヒロイン・松野トキとともに、もう一人の主人公とも言えるレフカダ・ヘブン。
【ヘブン=天国】なので、異国から松江にやってくるヘブンの名前を意識的に入れていると考えられます。
天国町のモデルとされる和多見町の歴史的背景
天国町のモデルとされる和多見町は、松江市の歴史ある地域です。
江戸時代中期から明治初期にかけて、和多見遊郭が存在し、城下町松江に次いで栄えた土地でした。
【遊郭時代の和多見町】
現在の和多見町は住宅地となっており、当時の面影は売布(めふ)神社周辺にわずかに残るのみです。
『ばけばけ』劇中の「天国町」の設定と特徴
『ばけばけ』では、天国町は没落士族が住む長屋街として描かれています。
松野家だけでなく、幼なじみのサワの野津家も同じ天国町に住んでおり、「かつては松江城の方に住んでいたが、今は松江大橋を挟んで遠くに見えるお城を眺めている」状況です。
【天国町の地理的設定】
- 大橋川の南側に位置
- 松江城が北西方向に見える
- 長屋が建ち並ぶ貧しい地域
- 明治維新後の社会変動で没落した武士階級の住まい
現在の松江市に「天国町」は存在するか
現在の松江市には「天国町」という正式な町名は存在しません。
松江市には「天神町」という地名はありますが、これは劇中の天国町とは異なる場所です。
【現在の松江市の主要地名】
小泉八雲と松江の関係
『ばけばけ』の物語背景を理解するためには、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と松江の関係が重要です。
1890年に来日した八雲は松江で英語教師として働き、のちに妻となるセツと出会いました。
【八雲の松江時代】
『ばけばけ』ロケ地としての松江市
実際の撮影では、松江市内の様々な場所が使用されています。
城山稲荷神社、八重垣神社、小泉八雲旧居など、八雲ゆかりの実在スポットが多数登場し、ドラマの約7割が松江でのシーンとなる予定です。
【主要なロケ地】
まとめ:『ばけばけ』の【松江・天国町】は実在するのか架空なのか
『ばけばけ』に登場する「天国町」は架空の地名ですが、現在の松江市和多見町をモデルとしています。
江戸時代から明治時代にかけて遊郭で栄えた和多見町の歴史的背景を踏まえ、明治維新後の社会変動で没落した武士階級の住まいとして巧妙に設定されているのです。
そして、地名に関しては「レフカダ・ヘブン」の名前から「天国町」という地名が生まれている可能性は高いでしょう。
実際には「天国町」という地名は存在しませんが、その精神的な舞台である松江市は、小泉八雲ゆかりの地として多くの観光客に愛され続けています。
『ばけばけ』関連記事はこちら

