2026年1月~2月にかけて放送されるNHKドラマ10『テミスの不確かな法廷』。
このドラマの原作は、新聞記者でもある作家・直島翔による同名小説です。
本記事では『テミスの不確かな法廷』の原作本について、文庫本、単行本、そして続編の情報などを詳しくご紹介します。
ドラマを視聴する前に原作を読みたい方や、原作ファンの方にも役立つ情報をお届けします。
『テミスの不確かな法廷』とは
『テミスの不確かな法廷』は、司法記者として活躍した経歴を持つ作家・直島翔氏による連作ミステリー小説。
警察小説大賞を受賞した『転がる検事に苔むさず』などで知られる著者が、初めて裁判官を主人公に選んだ作品として大きな注目を集めています。
テーマは「発達障害を持つ人が社会とどう向き合うのか」という現代的な課題です。
主人公・安堂清春はASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受けながらも、その特性を周囲に隠して裁判官として働いています。
法律は個人の特性に関わらず変わらないルールだからこそ、法律を学ぶことで自分も社会の一員になれると信じた、生きづらさを抱える若手裁判官の成長と奮闘を描く物語です。
『テミスの不確かな法廷』原作小説の出版情報
単行本(初版)
『テミスの不確かな法廷』は、2024年3月26日にKADOKAWAから単行本として初版発行されました。このバージョンが最初に世に出た形式となります。
角川文庫版(最新)【おすすめ】
最新の読みやすいバージョンは、2025年11月25日に発売された角川文庫版です。
書籍情報(文庫版):
- タイトル:テミスの不確かな法廷
- 著者:直島翔
- 出版社:KADOKAWA
- 判型:文庫判
- ページ数:256ページ
- 定価:924円(本体840円+税)
- ISBN:9784041166000
文庫版の構成と各編について
文庫版は全3つの短編から構成されています。
各編は独立した事件でありながらも、主人公・安堂清春の成長と周囲の人間関係が連綿と続いていく連作形式です。
- 「カレンダーボーイ」:市長候補が襲われた傷害事件・詐欺未遂事件。被告人が無言を貫く理由と、事件の真相に隠された背景に安堂が迫ります。
- 「恋ってどんなものかしら」:安堂が訪れた殺人現場での異常な記憶力が活躍する編。異なる事件との符合に気づき、その違和感が事件解決の鍵となります。
- 「擬装」:安堂による異例の勾留質問が事件解決の糸口となるエピソード。裁判官としての権限を活かした推理と法廷での攻防が描かれます。
- 巻末解説:精神科医・岩波明による専門的で深い解説が収録されており、発達障害についての理解をさらに深めることができます。
続編『テミスの不確かな法廷 再審の証人』が発売中
『テミスの不確かな法廷』の続編が、2025年12月22日に発売されました。
単行本
書籍情報:
- タイトル:テミスの不確かな法廷 再審の証人
- 著者:直島翔
- 出版社:KADOKAWA
- 判型:四六判(単行本サイズ)
- ページ数:240ページ
- ISBN:9784041167915
続編のあらすじ
「私は息子だから、あなたに人間らしくあってほしいと思うのです。それが、ほんとうに本心なのですか」
任官8年目となった安堂清春は、抜群の記憶力を持つ一方で、極度の偏食、感覚過敏、落ち着きのなさなど、発達障害の特性に日々向き合っています。
この続編では、7千万円を盗んだと起訴された女性銀行員、飼い犬殺害事件に潜む違和感、そして冤罪を訴える男性の再審裁判と、複数の難事件に挑みます。
その再審裁判で証人として出廷したのは、検察ナンバル3の地位にいる、安堂の父。家族との関係性、正義とは何か、法律がすべてを正しく裁けるのかという本質的な問いが深く描かれます。
巻末には「ラスト3ページで世界が反転する」と評される、衝撃のラストが待ち受けています。
著者・直島翔について
著者・直島翔さんは、以下のプロフィールを持つ作家です。
- 生年月日:1964年生まれ、宮崎県出身
- 学歴:立教大学社会学部卒業
- 職業:新聞社勤務(現職)司法記者経験あり
- デビュー作:『転がる検事に苔むさず』(第3回警察小説大賞受賞・2021年)
- その他著書:『恋する検事はわきまえない』『警察医のコード』
直島翔氏の最大の特徴は、新聞社の司法記者として実際に法曹界に携わった経験を、小説に活かしていることです。
『テミスの不確かな法廷』は、この司法記者としての専門知識と、人間洞察力が結実した傑作です。
司法制度の現実と、人間の生きづらさを同時に描く稀有な視点を持つ作家として高く評価されています。
『テミスの不確かな法廷』のドラマ化が決定した経緯とコンセプト
『テミスの不確かな法廷』がNHKドラマ10としてドラマ化されることが決定した背景には、特別な理由がありました。
ドラマの制作統括を担当した神林伸太郎プロデューサーは、以下のようにドラマ化の理由を語っています。
「原作を読んで感動したのですが、その感動は主人公がASD・ADHDをカミングアウトしていないという独自性にあると気付きました。
これまで発達障害を描いたドラマはありましたが、多くの場合、周囲がそのことを知っている状態で社会とどう向き合うかが描かれていました。
しかし、安堂のようにカミングアウトしていない状態で、どうやって社会と向き合うのか。発達障害に限らず、悩みを周囲に打ち明けられないまま社会と向き合う人は多いと思います。
そういう人たちに繋がるようなドラマになれば大きな広がりを持つと思いました」
このコンセプトに共感した松山ケンイチが主演を引き受け、脚本は『イチケイのカラス』『絶対零度』シリーズで知られる浜田秀哉が務めることになりました。
ドラマと原作の関係性
ドラマは原作の世界観とストーリーを大切にしながらも、テレビドラマのためにアレンジされています。
原作では3つの短編で構成されていますが、ドラマは全8話での放送となるため、原作のエピソードに加えてドラマオリジナルストーリーも盛り込まれています。
つまり、原作ファンにとっても、ドラマは新たな展開を楽しめる作品となっており、原作小説を読んだ後にドラマを視聴することで、キャラクターの表現がより深く理解できるという相乗効果が期待できます。
原作小説『テミスの不確かな法廷』を読むべき理由
1. 司法制度をリアルに学べる
著者が司法記者であった経験を活かしているため、裁判所の仕組み、裁判官の職務、法律用語などが正確かつ分かりやすく描かれています。法律知識がない読者でも、自然と裁判制度について理解が深まります。
2. 発達障害への向き合い方を考えさせられる
ASD・ADHDの特性をただ病理的に描くのではなく、その当事者がいかに社会と向き合い、自分らしさを保ちながら生きていくかという視点が独特です。多くの読者から「自分の生きづらさについて考え直させられた」というコメントが寄せられています。
3. ミステリーとしての面白さ
各編の事件が複雑に絡み合い、安堂の特性ゆえの「こだわり」が事件解決の鍵となるという構成が秀逸です。謎解きの楽しさと、人間ドラマの深さが両立した傑作ミステリーとなっています。
4. ドラマ視聴のための予習・復習になる
ドラマを視聴する前や視聴後に原作を読むことで、キャラクターの背景や人間関係、事件の複雑さをより深く理解でき、ドラマ視聴の満足度が格段に上がります。
『テミスの不確かな法廷』原作本の購入方法
紙書籍
- 全国の書店で購入可能
- 角川文庫版(924円)が最も入手しやすい
- オンライン書店(Amazon、楽天ブックス、紀伊國屋書店など)での購入も可能
電子書籍
- Kindle(Amazon)
- 楽天Kobo
- Book Live
- ebook japan
- その他の電子書籍サービス
図書館の利用
- 多くの図書館で所蔵している可能性があり、無料で借りることができます
まとめ:ドラマ『テミスの不確かな法廷』の原作本を紹介
『テミスの不確かな法廷』は、新聞記者・司法記者としての経歴を持つ直島翔による、異色のリーガルミステリー小説です。
角川文庫版(2025年11月25日発売)が最も入手しやすく、おすすめです。
続編『テミスの不確かな法廷 再審の証人』(2025年12月22日発売)も発売中で、安堂の成長とその家族関係がさらに深く描かれています。
司法制度への興味、発達障害への理解を深めたい方、ミステリーの楽しさを求める方など、幅広い読者層におすすめできる傑作です。ぜひこの機会に手に取ってみてください。
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